こんにちは。薬剤師の若林です。
毎日暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
夏バテや熱中症などには十分お気をつけくださいね
さて今回ご紹介するのは干し野菜 です。
みなさんのお宅には、思ったように使い切ることができず、冷蔵庫でじっと出番を待っている野菜はありませんか?
おすそわけでたくさん頂いたり、少しだけ余っちゃったということはありませんか?
そんな時にオススメしたいのが干し野菜です
干し野菜とは、天日干しをした野菜のこと。
そのまんまですね。
しかし、そのひと手間で野菜の旨みがぎゅっと凝縮したりとイイコトがたくさんあるのです。
干し野菜の魅力とは?
①美味しくなる・・・干すことで、素材の持つ甘味や旨みが濃くなります。また、噛みごたえのある食感になります。
②時短調理ができる・・・種やヘタを取ってから干しているので、調理の際に下ごしらえがいりません。さらに、調味料が浸透しやすく、火の通りも早くなります。
③煮崩れしにくくなる・・・ほどよく水分が抜けているので、煮込み料理に使っても煮崩れしにくくなります。面取りも不要に。
④たくさん食べられる・・・干すことで水分が抜け、かさが減ります。生の時よりも多く食べることができます。
⑤捨てるところが減る・・・捨ててしまうような皮や葉の部分も美味しく食べられるため、野菜をほぼ丸ごと使えます。
野菜によっては、天日干しにすることで栄養価が増すものも
例えば、大根はカルシウム、ビタミン、食物繊維が、しいたけはビタミンDが増えるそうです。
干す場所と道具
ベランダや庭先など、日当たりと風通しの良い場所で干しましょう。
外干しが気になる方は、日当たりの良い出窓でも大丈夫です。
ザルや網などを用意し、野菜同士がくっつかないように間隔をあけて干しましょう。おすすめはホームセンターなどで売っている、吊り下げて使うネットです。
今回は薬局長からお借りしました!
干す時間
お天気の良い日に、半干しなら3時間から半日。しっかり乾燥させる場合は1~2日、完全にドライな状態にするにはもう少し干したほうがいいようです。
季節や気温、野菜の種類によって、乾燥に必要な時間はまちまちです。野菜にシワが出来ていたり、しんなりしてきたら食べごろです
料理に適した野菜の切り方
千切り・・・漬物、炊き込みご飯
3mm程度の薄切り・・・漬物、和え物、素揚げチップス
5mm程度の厚切り・・・ソテー、揚げ物、炒め物
1cm程度の厚切り・・・グリル
大ぶりカット・・・煮物、スープ、グリル
ブロッコリー・・・小房に分けて切る
きのこ類・・・洗わずに干す。しめじ、まいたけは石づきを取り小房に分けて、エリンギは半割りか4分割に。
干し野菜のポイント
①しっかり水分をふき取る!
洗った時の水分のふき取りが足りないと、カビが生えてきやすくなります。
トマトなどはタネをとってから、ペーパータオルで中の水分もふき取るといいようですよ。
②アク抜きをする
根菜類のごぼう、レンコン、イモ類はアク抜きをしてから干すと、変色を防ぎ、調理の時にそのまま使えるので便利です。
③葉物系は広げて干す
青物、キャベツ、白菜などの葉物系は、一枚一枚分けて干すか、根元をくっつけたままで、葉の隙間をつくりながら干しましょう。
④保存方法
密閉できる容器や袋に入れて、冷蔵庫で保管しましょう。その際、乾燥剤を一緒に入れておくと、湿気を吸収してくれます。
ここからは、簡単レシピのご紹介!
今回は、いろいろな野菜で干し野菜を作ったので、お料理の方もいくつかご紹介します!
干しエリンギの生ハム巻き
4等分にして半日干したエリンギを、オリーブオイルでほどよく焼き色がつく程度に焼き、生ハムを巻きます。生ハムに塩分があるので、塩はふらずコショウとパセリを軽くふって出来上がりです。
エリンギの食感がたまりません!
カブときゅうりのピリ辛和え
カブは皮付きのままくし形切り、きゅうりは斜め切りにして半日干します。
少量の塩でもんで少し置きます。
しんなりしてきたら軽く洗って塩をおとし、千切りにしたしょうがと昆布、種を取って輪切りにした赤唐辛子を加え、甘酢に漬けます。(今回はらっきょう酢に漬けました)
1日くらい経ったら食べごろです。
干し野菜のグリル
いろいろな干し野菜をフライパンで軽く焦げ目がつく程度に焼きます。
塩コショウをしてお皿に盛り付け、ガーリックオイルと、少量のハチミツを入れて、とろみがつくまで煮詰めたバルサミコ酢をかけて出来上がりです。
半干ししてから素揚げしたレンコンチップスも添えてみました。
野菜を無駄なく美味しくいただける干し野菜、皆様もぜひ試してみてください