こんにちは、薬剤師の石原です。
ここ神栖市でも毎日暑い日が続いています。
本格的な夏を迎え、体内のミネラル不足が心配されます。
汗は体温調節のために出ているのですが、水分とともにミネラルも流出しています。
また、夏は食欲も落ちるため、食事からのミネラルの摂取が不足します。
夏にミネラルを補給するのはこのためです。
ところで、ミネラルとはなんでしょうか?調べてみました。
ミネラルとは生命活動の維持に必要な無機物のことで、国(厚生労働省)が定める「日本人の食事摂取基準(2010年版)」には以下の13種類のミネラルについて推定平均必要量、推奨量、目安量が定められています。
ナトリウム(Na):主に細胞外側に存在し体液のバランスを取るのに必要。現代人は塩から十分に摂取できていて、むしろ摂り過ぎの傾向にある。過剰にとり続けると高血圧や腎臓の病気を引き起こす。
カリウム(K):体内では主に細胞内に存在し、体液の浸透圧の決定や神経伝達などに関わる。高血圧の原因となるナトリウムの排出を促すとされ、血圧を下げたり脳卒中の予防効果がある。
カルシウム(Ca):骨と歯の形成と維持に不可欠。体内では99%が骨と歯に存在する。不足すると骨折や骨粗しょう症を引き起こす。筋肉の収縮や心臓の拍動を調節する働きも持つ。
マグネシウム(Mg):300以上もの代謝酵素が働くのに必要。高めの血糖、中性脂肪、血圧を下げる作用を持つ。筋肉の収縮を抑え、脳梗塞や心臓病、こむら返りも防ぐ。骨を形成するミネラルの一つでもある。
リン(P):体中の全ての細胞に存在し、骨や歯の形成と維持に必要。加工食品に多く含まれるため、日本人は過剰摂取の傾向にある。
鉄(Fe):体中に酸素を運搬する赤血球を構成。7割が赤血球にあり、3割が肝臓などに蓄えられている。不足すると赤血球が小さくなり「鉄欠乏性貧血」になる。鉄は体内で再利用されるので、外部から摂る量はわずかでいい。鉄は酸化の引き金にもなるのでサプリメントでの摂りすぎもよくない。
亜鉛(Zn):遺伝子が働くために不可欠。タンパク質やホルモンの合成など、多くの新陳代謝に関わる。不足すると味覚障害や免疫力の低下、ホルモン生成の低下、皮膚炎、うつ病などの精神障害が起こることもある。
銅(Cu):鉄を赤血球の構成要素であるヘモグロビンに変換するのに欠かせない。骨・皮膚・髪などの形成にも必要。免疫機能や抗酸化活性を正常に保つ働きも持つ。
マンガン(Mn):酵素の活性化や、抗酸化作用の発現に必要。糖、脂質、タンパク質の代謝に関与し、骨や軟骨の形成、甲状腺ホルモンの生成にも必要。
ヨウ素(I):甲状腺ホルモンの主要成分。不足しても過剰になっても甲状腺の病気を引き起こす。海藻類を良く食べる日本人の場合、不足する心配はほとんどない。
セレン(Se):グルタチオンペルオキシダーゼと呼ばれる酵素の構成成分で、がんや老化の原因となる活性酸素の生成を防ぐ。強い抗酸化作用を持つ。
クロム(Cr):糖や脂質の代謝に不可欠。特に、血糖値をコントロールするインスリンの働きを正常に保つのに必要。不足すると糖尿病や動脈硬化を引き起こす。
モリブデン(Mo):糖や脂質の代謝、体内での鉄の利用を高めるのに必要。
ミネラルは不足してもいけませんが、過剰摂取もよくありません。
通常の食事で過剰摂取になることはないようです。
バランスのとれた食事が大事ですね。
写真の本より抜粋しました
さて、暑い日は外に出るのも嫌になりますね。
家の中で過ごす時間に百均で見つけたマスコットを作ってみました。
羊毛の綿が専用の針1本で固まっていきます。
出来上がりはともかく、楽しかったです。