夏に流行する感染症

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こんにちは、薬剤師の石原です。

暑い日が続いています。

熱中症にはくれぐれも気をつけてください。


さて、先日の新聞に、全国約3千の小児科医療機関から7月22~28日までの1週間に報告された手足口病の患者数は、1機関あたり13.42人で過去10年間の最多を更新したとありました。

他にも、夏に流行する感染症は、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱(プール熱)などがあります。

これら感染の拡大を最小限にするために、それぞれの特徴と、どう対処すべきか調べてみました。


<手足口病>

エンテロウイルスによる感染症

手、足、臀部、口を中心にみられる赤斑を伴う丘疹あるいは水疱が特徴

小児での発症がほとんどだが、大人もかかる

発熱を伴うことが多い

潜伏期間3~6日

発熱(38℃台)は数日で、ほとんどの症状は1週間以内に軽快し、自然治癒する。

病変部や便から検体をとりウイルスを同定する。

高熱や口腔内の疼痛により経口摂取困難となるため、脱水症に注意。

まれに、脳幹脳炎や急性運動神経疾患などをきたす。


<ヘルパンギーナ>

エンテロウイルス属による感染症

発熱と口腔内の水疱が特徴

乳幼児に多い

潜伏期間2~4日

発熱(3940℃の高熱
)、咽頭痛の後に、軟口蓋から口蓋弓にかけて発赤に囲まれた小水疱が出現、小水疱が破れると、潰瘍となって痛みを伴う。発熱は数日で軽快する。

口腔内の潰瘍の痛みによる、経口摂取の不良、不機嫌、脱水症に注意。

まれに、無菌性髄膜炎や急性心筋炎を合併する。


<咽頭結膜炎(プール熱)>

アデノウイルスによる感染症

発熱、咽頭炎、眼症状が特徴

潜伏期間5~7日

発熱、頭痛、食欲不振、全身倦怠感とともに、咽頭痛、結膜充血、眼痛、流涙、眼脂などが数日間持続する。



・感染経路

いずれも接触感染と飛沫感染

手足口病の場合は水疱部が破けるとそこからウイルスが大量に排出される。

エンテロウイルスに感染した便からは、体調が改善した後も数週間ウイルスが排出される。

プール熱ではプールの塩素濃度を適切に保つことで予防できる。


・治療

特異的な治療法はない

小児の発熱には、アセトアミノフェン、イブプロフェン。アスピリンや成人で使用される非ステロイド性解熱鎮痛薬は、種類によってはライ症候群のリスクを上げるので使用しない。

咽頭痛にも、アセトアミノフェン、イブプロフェン。抗菌薬は使用しない。

結膜炎には、有効な薬剤はないが、非ステロイド性抗炎症点眼薬やステロイド点眼薬が用いられることもある。

脱水症予防に水分を補給する。


以上から、治療は対症療法しかありません。手洗い・うがいを念入りにし、感染を予防しましょう。

また、長時間の日焼け、睡眠不足、暴飲暴食は避け、免疫力を落とさないようにしましょう。


まだまだ暑い日が続きます。

体調管理に気を付け、楽しい夏を過ごしてください。



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