「やせメタボ」に注意

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こんにちは、薬剤師の石原です。

日が暮れるのも早くなり、ライフ薬局のある神栖市でも、秋が深まってきました。

この時期に恋しくなるのが、温かい食べ物。
私のお気に入りは、鹿島神宮前の参道にある和菓子の丸三老舗に併設されている「まるさんcafe」の「いとこしるこ」です。
カボチャのおしるこの下には小豆が沈んでおり、お餅が2つのっています。
とっても美味しいです。(右は黒蜜ラテです)

さて、美味しいものが多い今の季節に気になる「メタボ」に関する記事が、日本経済新聞に載っていましたので紹介します。

肥満になると、生活習慣病になりやすいといわれていますが、実際にはそれほど太ってもいないのに、糖尿病やメタボリック症候群などになる人がアジア人に少なくないそうです。

いわゆる「やせメタボ」です。

原因は二つあり、一つは「筋肉の質の低下」、
もう一つは「筋肉の量の減少」が考えられるようです。

先ず「筋肉の質の低下」とは、筋肉の細胞の中に脂肪が過剰にたまった状態(脂肪筋)になることを指します。

通常、脂肪は皮下や内臓などの脂肪組織に蓄積されるのですが、筋肉や肝臓など別の場所にたまる「異所性脂肪」となり、過剰に蓄積すると毒性を発揮して、インスリンの働きを阻害し、ブドウ糖をうまく取り込めなくなる。

この結果、血糖値が上がり、糖尿病やメタボリック症候群になる危険性が増します。

次に「筋肉の量の減少」は、文字通り”筋肉の衰え”を指します。

筋肉の減少は30代から始まり、年に約1%ずつ減り、70代では20代のほぼ半分になります。
加齢に従い筋肉が減少する「サルコペニア(筋肉減少症)」。
さらに筋肉が減ったところに脂肪が蓄積した「サルコペニア肥満」になると、見た目では肥満とわかりにくいのに生活習慣病にかかりやすくなるようです。

筋肉の質の改善、筋肉の量を増やすための対策は、いずれも運動が最も効果的です。

脂肪を燃やす有酸素運動と筋肉を増やす筋トレを組み合わせることで質・量を向上させることができます。

運動の目安は一日平均8000~10000歩のウォーキングスクワット・腕立て伏せがおすすめです。
食事では、脂肪分を控え、筋肉の材料になる魚や肉のたんぱく質が不足しないようにしましょう。

患者様の中にも、食事には十分気をつけていて、太ってもいない方から、どうしたら血糖値やコレステロール値が下がりますか?と相談を受けますが、もしかしたら、筋肉が原因かもしれません。

痩せるためではなく、筋肉をつけることを意識して運動してみてはいかがでしょうか?

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